学生作品

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課題を忠実に具体化したようだが、下部の立方体には水平面が設定されていてテーブルの上に置かれたように静止している。
もう少し柔らかくなって欲しいが、テクニックは安定していて文句は無い。この種の作品が少なかったのは本学の特色なのかも。
こういう複雑な組み合わせを難なく描き出せる学生が少なからず在学しているということはスゴイことだ。
或いは当たり前か。
無難な素材が堅実に構成されたファンタジックな作風は、いかにも女の子のもの。
非常に技巧的で映像的な作品。C.G.が発達し一般化すると、C.G.のような絵が描かれるようになる。人間の適応力はどこまで?
ここまで課題を拡大解釈できる柔軟性と、手の表現に見られるような安定したフォルムに驚かされた。
このままリトグラフで版画作品にしたい。
ドンドンパチパチの戦闘画はやはり男の子の得意である。今年度の男子学生は1割以下と少なかったが、整然とした幾何的な作品は皆無であった。男性には破壊的な衝動が秘められているのか?
これも男子学生の作品。破壊の後の寂寞といった情景が描かれている。
こうして見ていると「ロマンチック」という感情は男のものだと思えてくる。
何人かは透視図法が好きな学生が居て、市松床面をベースにした作品を描いてくれる。
いろんな指摘ができるので、教員にとっても同室の学生にとってもありがたい。
鉛筆はブレやボカシの表現がやりやすい。絵の具を使ったものより習作のデッサンの方がよいということが、少なからずある。
映像の時代だけに「素描」が重要になってくるだろう。


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