zoetrope

ゾーエトロープは映画の発明以前から連続する絵を動かす装置として楽しまれていました。さらにフランス人レノー Reynaud はゾーエトロープを改良した〈プラキシノスコープ〉に映写装置をつけ加え,92年,パリの蝋人形館で〈テアトル・オプチック(光学劇場)〉,または〈光の無言劇〉と称して,長いセルロイド・ベルトに600コマ以上の絵をカラーでかいたものをスクリーンに映写する大仕掛けな動く幻灯を興行しています。(小学館世界百科辞典より)


当時の様々な装置は、ロンドンの映像博物館(Museum of Moving Image)で見ることが出来ます。またここのミュージアムショップではゾーエトロープの模造品が販売されています。(26ポンド)
絵の替わりに、飛行中の鳥の姿がミニ彫刻として円筒の内部に並べられたものもありました。
いずれも一方向だけでなく、周囲から複数の人間が同時に見て楽しめます。簡易アニメにはいろいろな技法がありますが、ゾーエトロープのメリットはこの点にあります。

現在、この映像博物館(Museum of Moving Image)は閉鎖されています。
館の職員は「Closed permanently」と答えましたが、3年後には新装オープンとかいう噂もあります。


映画「マトリックス」の特殊撮影はゾーエトロープの応用でしょう。ビデオの最後にメイキングが付いてるので確認してください。
ハリウッドのテクノロジーの背後には、いつも素朴な手作りの原点が発見できます。コンピュータは仕事の能率を向上させるために使用されていて、それだけが強く印象づけられますが、「手で考えている」ことに、製作者は強いプライドを持っているようです。

この装置を使った授業の作品を紹介します。細長い紙に12の連続する絵を描いて円筒の中に収め、回転させながら、側面に空けられたスリットから覗きます。

ここではGIFアニメを使って動いている様子を見ていただきます。美術科卒業生の作品です。動かしてみたい画像をクリックしてください。

荒谷 千美 

桑名 優貴

岡野 ひとみ