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現代文化学部|社会臨床心理学科

学科ニュース

吉田弘司教授と卒業生による研究が日本心理学会第85回大会で学術大会優秀発表賞を受賞

2021年12月23日 カテゴリー:学生の活動

吉田弘司教授と,2019年度卒業の新田芙美さんと堀口智佳さんの行った研究が,日本心理学会第85回大会のポスター発表において,学術大会優秀発表賞を受賞しました。日本心理学会は,我が国で最も歴史と権威のある心理学に関する学会であり,今回は893件の発表の中から大会優秀発表賞に選ばれました。


題目:ダーウィンの“相反の原理”はヒト表情にもあてはまるか?

受賞者:吉田 弘司・新田 芙美・堀口 智佳

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【要旨】
感情を研究した最初の科学者のひとりである Darwin は,動物行動の観察をもとに,ある情動と反対の情動は,その表出行動自体も反対の動作となるという“相反の原理”を提唱した。本研究は,この原理がヒトの表情にもあてはまることを確認した。コンピュータグラフィックス(CG)で作った3次元の顔モデルにおいては,表情は3次元座標の変形ベクトルで表される。そこで,本研究においては,喜び,悲しみ,驚き,怒り,嫌悪,恐怖の表情をもつ女性の顔モデルを作成し,中立表情(無表情)からの変形ベクトルを80%与えた正表情と,同じベクトルをマイナス方向に 40% 与えた逆表情を刺激とし,それらがどのような印象をもたらすかを,“嬉しい”,“悲しい”,“驚い た”,“怒った”,“嫌いな”,“怖い”の6つの形容詞を用いて,“あてはまる”(+3)から“あてはまらない”(-3)の7段階で評定させた。その結果,すべての逆表情において,正表情がもたらす プラスの感情価がすべてマイナス方向に転じることがわかった。また,多次元尺度構成法による分析においても,逆表情は正表情とは逆方向に位置づけられることがわかった。

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