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現代文化学部|社会臨床心理学科

学科ニュース

研究紹介:腎臓病患者さんの不安に関する研究発表を行いました

2023年08月09日 カテゴリー:学科紹介

ブログを読んでくださっている皆様こんにちは。比治山大学現代文化学部社会臨床心理学科の堀内聡です。今日は堀内自身の研究について書きたいと思います。


2023年7月22日(土)~23日(日)に岐阜県にある大垣フォーラムホテルにて第34回日本サイコネフロロジー学会学術集会・総会が開催されました。堀内が参加した研究が学会賞を受賞しました!優秀演題賞(野原賞)という賞です。とても嬉しいです。このブログでは、研究の概要を説明します。


「サイコネフロロジーって何?」と思いますよね。私も最近まで知りませんでした(笑)。「サイコ」はこころのこと、「ネフロロジー」は腎臓病のことです。腎臓は不要な物質をこしとることで尿を作ります。腎臓が働かない状態になると透析や移植が必要になります。そうなると、患者さんには様々な悩み、葛藤、不安などが生じてきます。サイコネフロロジーは、腎臓病患者さんの「こころ」を研究し、支援する学問です。


堀内は第5著者として、生体腎移植のための手術を受けたドナー(腎臓を提供する側の人)の不安の変化に関する研究成果を発表しました。ドナーは、自分自身の移植後の体調や生活だけでなく、レシピエント(腎臓を受け取る人)についても不安になります。研究参加者は、生体腎移植ドナー235名のうち、2回の調査に回答してくださった58名(平均年齢=54.0歳、女性=67.2%)でした。移植手術の前後で不安を測定しました。手術前でも後でもドナーは自分自身よりもレシピエントに関する不安が強い傾向がありました。生体腎移植を受けるドナーに対して、移植手術前にレシピエントの術後に関する説明を丁寧に行うなど、レシピエントに対する不安を和らげる支援の重要性が示されました。


こころのケアは心の病気だけではなく、身体の病気でも重要です。公認心理師や臨床心理士がこれから活用されるといいなあ、と考えています。読んで頂いてありがとうございました。



以下が学会発表の情報です。
演題名:
生体腎移植ドナーが抱える自身とレシピエントに対する術後不安:移植前後の変化
発表者:
土井理美、関口真有、金澤潤一郎、本谷 亮、堀内 聡、佐藤真澄、長谷川香織、佐々木 元、塩野 裕、田邉 起、原田 浩、平野哲夫


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