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現代文化学部|社会臨床心理学科

学科ニュース

大学院修了生が研究を頑張っています

2024年04月02日 カテゴリー:学科紹介

 学科ブログを読んでくださっている読者の皆様こんにちは。社会臨床心理学科教員の堀内聡です。今日は修了生の活躍を紹介したいと思います。2023年3月に大学院現代文化研究科臨床心理学専攻を修了された松山礼奈さんの修士論文の成果をまとめた論文が比治山大学大学院附属心理相談センターから発行されている「心理相談センター紀要」に掲載されました。

 タイトルは「女子短期大学生および女子大学生における月経随伴症状に対するセルフケアに関連する要因の検討」です。多くの女性が月経前後に心身の不調を経験すると思いますが、そのことを月経随伴症状といいます。この月経随伴症状と上手に付きあうためには、鎮痛剤を飲むこと,腹部や腰部を温めることなどのセルフケアが重要です。

 松山さんは月経随伴症状に対するセルフケアを行っている人の特徴をアンケート調査で検討しました。参加者は、中国地方の私立大学と同大学短期大学部に通う学生でした。その結果、鎮痛剤を飲んでいる人は、鎮痛剤の有用性や種類に関する知識を有することが分かりました。また、腹部や腰部を温めている人は、周囲からサポートを得ていること、健康意識が高いことが分かりました。最後に、ベッドやソファーなどで横になる人は、月経随伴症状は我慢するものという捉え方がないことが明らかになりました。

 これらの結果を受けて、公認心理師として、女性の心身の健康に貢献できる方法を提案しています。例えば、鎮痛剤を飲むことを促すために、鎮痛剤の有用性や種類に関する知識を教授する心理教育を行うことが提案されています。腹部や腰部を温めることを促すために、女子学生がお互いに月経随伴症状のケアについてサポートし合う雰囲気を作るためのグループアプローチなどが提案されています。

 松山さんは修了後にこの論文をまとめております。公認心理師や臨床心理士は、研究を行うことも社会貢献の1つです。社会人をしながら、論文をまとめることは大変なことですので、今回の論文公表は本当に素晴らしいことだと思います。なお、松山さんは在学中にも論文を執筆しております。以下に論文情報を提示しますので、興味があれば読んでみてください。

 比治山大学大学院の大学院生や修了生は臨床だけではなく、研究も頑張っております。今後もご期待ください!写真は松山さん(右)と堀内(左)です。どうしてもしたいポーズで写真を撮りました。

心理②.jpg



論文情報
<本ブログで紹介した論文>
松山 礼奈・堀内 聡(2023).女子短期大学生および女子大学生における月経随伴症状に対するセルフケアに関連する要因の検討 心理相談センター紀要,19, 45-51.
<在学中に講評した論文>
松山 礼奈・堀内 聡(2022).我が国における月経随伴症状に対するセルフケアに関連する要因に関する研究の動向 心理相談センター紀要,18, 7-14.



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