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学科ニュース

瀬戸内海離島でのフィールドワーク~尾道市百島~

2023年07月12日 カテゴリー:学科紹介
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2023年7月初旬、観光系科目「瀬戸内ツーリズム」で、3年生31名が尾道市百島を訪れました。
百島は尾道港よりフェリーで1時間強、瀬戸内海中部に位置する芸予諸島の島です。
広島県に多い架橋島とは違い、離島振興法により指定されている県内13離島の1つで、人口減少・高齢化が進む人口391人(住民基本台帳令和5年3月現在)の典型的な離島です。ですが離島ならではの風景が見られることもあり、メディアや映画ロケ地としても選ばれていて、2012年には廃校になった旧百島中学校校舎を再利用して、アーティスト達の創作活動の拠点「ART BASE」が誕生する等、昨今は島外者による動きも見られます。

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                            ART BASE


 このフィールドワークの課題は、【瀬戸内海に向けられるまなざしを「生活景」を通して再考する】です。
「生活景」とは、『瀬戸内海の発見~意味の風景から視覚の風景へ』(中公新書)の著者で、欧米人による日本人の景観認識の変化を論じた西田正憲氏(風景論)が提唱する「ものの見方と捉え方」。西田氏は「瀬戸内海の島々には自然・歴史・文化からなる風土力とも呼ぶべき潜在力が残っていて」「生業の風景など独特な趣ある強烈な個性が存在する」と言います。それを見る側が捉えることにより、欧米人が賞賛したそもそもの瀬戸内海の本質的価値を実感することが出来るのだということでしょう。
 学生達はフィールドワークに入る準備として、西田理論の他、瀬戸内海の地域特性や離島振興法などを学んでいます。4人グループで3時間、「生活景」を捉えに島内を調査しました。

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                    途中で出会った4名。炎天下の中、奮闘中


例年、この授業成果は「学生が捉えた瀬戸内生活景20選」としてパンフレットを制作し、観光関係者へ紹介しています。広島県観光連盟のフェイスブックに掲載されたこともありました。
これまでに、しまなみ海道(大三島・生口島)、江田島・安芸灘諸島(蒲刈島・大崎下島)、宮島などに訪れました。観光スポット等を紹介した一般的なパンフレットとは異なった視点で捉えた「島の生活」を紹介しています。そんな瀬戸内の「生活景」を探す旅もきっと面白いと思います。

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