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「森の芸術祭 晴れの国・岡山」に行ってきました
こんにちは。
美術科の宇多です。
先日、洋画コース及び映像・アニメーションコースの2年生と専攻科生の有志で、
岡山県北部で開催された国際芸術祭「森の芸術祭 晴れの国・岡山」を訪れました。
開催エリアは非常に広範囲に及ぶため、
今回は津山エリアを中心に回ることにしました。
津山観光センターでバスを降りて、各自で行きたい場所に向かいます。
私が観た作品をいくつかご紹介します。
1.エルネスト・ネト《スラッグバグ》
コットンとリサイクル繊維をかぎ針で編んだ網で作られた大きな作品。
裸足で中に入ることができます。
2.パオラ・ベザーナ(展示風景)
「木材による構造とテキスタイルを掛け合わせた立体作品《Una strada lunga(Long Road)》(1978)や、オリジナルパターンのサンプルやその指示図面などを展示。」(芸術祭公式Instagramより)
木と糸によって構成された、抽象的な立体作品です。
3.タレク・アトゥイ《うちなる庭》
作家が制作した楽器や電子機器が、コンピュータープログラミングによって様々な音を奏でます。
鐘のような音や水の音、羽根が擦れるような音など、さまざまな音がサウンドスケープを作り出します。
4.八木夕菜《茶徳(翫味)》
岡山県北地域で生産されている「美作番茶」を素材として用いて、茶室の中に展示したインスタレーション作品です。
5.片桐功敦《風土》
2024年6月に収穫された津山市産の小麦を使用したインスタレーション作品です。
町家の土壁に自然になじんでいます。
6.アシム・ワキフ《竹の鼓動》
津山城の石垣のそばに、竹による構造物が組み上げられています。
中に入ると、竹で作られた打楽器のバチのような道具が用意されており、子どもたちが楽しそうに叩いて音を鳴らしていました。
7.ビアンカ・ボンディ《森林浴》
かつて病院として使用されていた洋風建築の内部に津山周辺で採取された苔や植物が配置され、森林の中のような空間が作り出されています。
8.ウメッシュ・P・K《点を中心に回転しながら深みへ》
「深い森の中心で、回転しながら深部に降りてゆく神秘的な渦のイメージが描かれている。本作は、自然との深い結びつきを感じさせると同時に、自然の神秘と人間の内面的な探求を融合させ、観る者を未知の深淵へ誘う。」(芸術祭公式Instagramより)
人工的なものと自然物の境界に意識を向けた作品が多かったように思います。
多様な作品を見るうちに五感が研ぎ澄まされ、未知の森へと分け入っていくような感覚になりました。
参加した学生たちも、「展示場所によって作品のジャンルが違い、みんなとおしゃべりしながら作品を鑑賞できて楽しかった」とのこと。
充実した一日になりました。