
学生時代に表現力を磨き、グラフィックデザイナーとして働く卒業生のもとへ、在学生が話を聞きに行きました。
[写真左]卒業生:光嶋 佑紀さん '19年卒 [写真右]在学生:井上 遥菜さん 2年 ※取材当時の学年です


光嶋 佑紀さん '19年卒
広島県立安古市高等学校出身
株式会社 広島東洋カープ入社。グッズデザインやホームページバナー制作などを担当する。

井上 遥菜さん 2年※
広島県立神辺高等学校出身
工芸コースを選択。グッズデザインを行うグラフィックデザイナーを進路として検討中。
※取材当時の学年です
井上ものづくり全般に興味があり、高校の美術の先生に紹介してもらったことがきっかけで入学しました。今は工芸コースで学んでいますが、グラフィックデザイナーとしての進路を考えています。光嶋さんはいかがでしたか?
光嶋私は幼い頃から絵を描くことが好きで、地元の広島で美術を学べる学校へ進学したくてこの学科に入りました。現在は広島東洋カープでグッズのデザイン、ホームページのバナー制作やビジョンの画像制作を担当しています。学生時代は洋画コースを選択し、就職活動はもともとデザイナーに興味があったのでグラフィック分野をメインに進めていきました。
井上就活はどのように行いましたか?
光嶋まずは1年生の夏休み明けごろから学内の就活関連のプログラムに参加して、その後は学内での企業説明会、マイナビやリクナビなどが行う合同説明会に参加していきました。キャリアセンターや就活支援プログラムは私にとって大きな力になったので、積極的に活用することをおすすめします。
井上説明会ではいろんな企業を見られたと思いますが、何社くらい受けましたか?
光嶋私はけっこう少なくて3社ですね。そのすべてがデザインに関わる業務内容ではなかったのですが、結果的に今はグラフィックができているので良かったなと思います。


井上グラフィックに絞って就活する場合、事前に準備できることは何かありますか?
光嶋ポートフォリオの制作は、とにかく早めに取り掛かっておいた方が良いと思う! 実は、私は面接の前日に慌てて作ってしまった経験があるんです。就活が始まるころにはある程度作っておくと安心だと思います。イラストレーターの授業で少しだけポートフォリオ制作の内容があるし、先生にも教えてもらえますよ。作品は時系列に並べた方が良いので、作品は完成したらすぐに日付順にまとめていくと後で困らないと思います。


井上さっそく今から取り掛かります...! ポートフォリオの制作以外にも、何か用意しておくことはあるでしょうか?
光嶋私は学内の資格取得対策講座を受講して、色彩検定を取得しました。自分の作品づくりに活かせるだけじゃなくて、就活でも履歴書に書くことができたり将来の仕事にも生かせると思うので、美術関係の仕事を目指すならぜひ対策支援講座を活用してほしいです。あと、短大は就活期間が短くてインターンシップに参加する時間が取れなかったので、私はボランティア活動をしました。そのうちの1つではアニメーションを作るソフトを知ることが出来て、自分の知識を深めることにもつながりましたね。
井上授業だけじゃなくて、さまざまに知識や経験を積んでいくことが大切なんですね。光嶋さんは今グッズデザインなどのお仕事をされていらっしゃいますが、やりがいはどんなところに感じますか?


光嶋自分が手掛けたデザインがちゃんと製品化されているのを見た時は、やっぱり喜びが大きいですね。公式グッズの中で靴べらを担当した時は、いろんな案を出した中で最終的に、昔ながらの和柄と野球のアイテムを組み合わせたデザインが採用となりました。デザインをするうえでは自分が面白いと思ったことを形にするのが大事だと常々思っていて、アイデアのストックも自分なりにたくさんしてきたのですが、今回の靴べらの制作を通して使う人をちゃんと想定したデザインをすることの大切さを改めて感じました。商品の特性上ある程度男性向けという前提があったけど、男女兼用のようなデザインになったんですよ。完成までに時間もかかったし、まだまだ力不足だなと思う部分も多かったです。求められていることへの理解をもっと深めていきたいなと、今後の課題も見えました。
井上グッズデザインの仕事に興味があるので、実体験を聞けるのは勉強になります。私はカープグッズをいくつか持っていますが、中でも記念Tシャツは毎回楽しみにしています。光嶋さんはデザインされたことはありますか?
光嶋私はサヨナラTシャツを担当したことがあります。先に使用する写真が決まるので、その写真をベースに先輩が担当される全体デザインをもとに私が筆文字を書いたりと、一部分を担当しました。
井上私が持っているTシャツの中にも、光嶋さんが担当されたものがあるかもしれないですね! 今グラフィックデザイナーとして働いて、在学中に勉強しておいて良かったなと改めて感じるのはどんなことでしょうか?
光嶋イラストレーターの使い方の基礎を在学中に学べてよかったです。授業で学んだことに加えて個人的に趣味としてグラフィックをやっていたこともあり、社会人をスムーズにスタートできたかと思います。趣味でグラフィックデザインをやっていた分、自身の表現の幅を広げたいと思って短大では洋画コースを選択しました。コースにとらわれず広く学んで、自分の豊かな表現を身につけたり就活に活かしていってほしいなと思います。
井上ありがとうございます。頑張ります!


比治山の卒業生は多彩な職場で活躍中
自分の専門分野以外の美術にも触れて表現の幅を広げられるのが魅力。展示会場の空間デザインやディスプレイ、看板をはじめとした立体広告のデザインを務める。グラフィックデザインの業務も一部担当する。

授業で基礎を身につけた後にオリジナリティを考えた経験が今のデザインに生きています。チラシやパッケージ、学校案内などのデザイン制作を行う。クライアントの想いを反映させながら、魅力あるデザインを生み出す。
